2008年2月2日

新宿ピットインにて
 (編集長)

 僕にとって、東京に来たのは5年ぶりの事。今年は昨年と違い、かなり寒い日が続いていました。
 今回のピットインでのライブは、ゲストの高田みち子さんの3作目のアルバム「Tokyo Girls Talk」のプレ発売記念ライブという事もあって、松木さんからもソニー関係者の方々が
いらっしゃるので、構う事が出来ないかもしれないが了承してくれよ、とのご連絡を受けていましたが、15:00過ぎには松木さんは既にピットインに到着し、昼の部の出演者の方々の
片付けや松木さん達のセッティングで、バタバタしているけど、向かいのピットインさんの経営されているスタジオにいるから、いつでも来ていいよ、というご連絡を頂き、長女と
二人で新宿ピットインに向かいました。
 地下のスタジオの受付で松木さんはピットイン・ミュージックの安藤さん(What is HIP?のTシャツをデザインされた方)と談笑されていましたが、すかさず僕と長女を見つけるとあの笑顔とギューっと固く温かい握手で迎えて下さいました。わぉー!松木さんだー!と思いながら暫くの間、ホールが片付いてセッティングが終わるまで、松木さんのガットギターを用いて
長女と僕に優しくレッスンをしてくれました。以前長女が練習していたクラシックの曲にコードをつけて、コード進行などをキチンと覚え、理解する事でロック、ジャズ、ブルースなど
色々なジャンルの人と話も出来るし演奏も出来るという事を示して下さいました。長女と僕はうなづくばかり。
 そして、今度は昨年から松木さんの付き人をされています村片さんを紹介して下さいました。村片さんは以前は神戸でヤマハの音楽講師をされていらしたのですが、
その職を辞めてまで松木さんのお弟子さんになりたかったとの事です。頭が下がります。しかし村片さんはなんと長女の高校の先輩になる方で、本当に世間は狭いなーと(笑)。


リハーサル

 リハーサルでは、HIP?のメンバーの岡沢さん、渡嘉敷さん、野力さんとも久しぶりのご対面できっちりと握手して頂き、僕自身、HIP?の演奏への期待からか、かなりの興奮モードに
突入でリハーサルを拝聴させて頂きました。
 松木さんがベースを弾かれて、チョッパーで音を出されたりと、曲を少し演奏されてはサウンドチェックを音響の方々と行うというスタイルでした。
 そして高田みち子さんが登場され、渡嘉敷さんと歌詞を一緒に歌われたり、新曲のエンディングについて、メンバーの方々と決められたり。
 ここで、Farewell Mr.Old Cityを演奏され、岡沢さんが5弦ベースを弾かれ、野力さんがエレピで優しく全体を包み込んでいく音の風景にうっとりと聴き惚れてしまいました。
 なお、今回も松木さんのお弟子さんでもある安岡さんが、松木さんの飲み物をテーブル代わりの椅子の上にさりげなくセッティングされたり。こういう細やかな気遣いが
至る所で拝見出来ました。なお、この曲では、松木さんの親指だけでのシングルノートでメロディを弾き、高田さんの歌声とユニゾンで一体化し、曲名の通りの風景が香っていました。

 リハーサルの時、高田さんをご担当されていらっしゃるソニーミュージックの相茶プロデューサーともご挨拶をさせて頂き、和服で来られていました相茶さんの綺麗な奥様もご紹介
して頂き、更には今回の新アルバムのプロモーションCDまで頂きました。
高田さんのファンでもある長女はかなり嬉しかったらしく、ライブ中もずっとCDを手に握っていました。

 ついに開場時間となり、お客さんがドンドン入って来られます。あっという間に全てのテーブル席は埋まり満席です。


1st

1.松木さんのオリジナル曲で軽快にスタートです。やはり生でアンプから直接空気の振動を経て耳に入るHIP?のサウンドは最高!!緩急自在でメンバーの方々が、時にはブルージィにそして弾けてインストの凄さが伝わる演奏でした。
2.Kona Wind
この曲はHIP?ファンの方でしたらご存知かと思いますが、松木さんもMCで話されていましたように、元々、松木さんのオリジナル曲を野口五郎さんがご自身のアルバムに収録された
曲でもあります。 しかし渡嘉敷さんがこの曲を演奏される前に、松木さんに「Kona Wind」と次の演奏される曲を確かに指示されていたようでした。
3.Home meeting
この曲は渡辺貞夫さんの曲ですが、今回の野力さんのソロは、僕には理解出来ないスケール・アウトする浮遊感の漂う不安定さと安定の間を行ったり来たりされている楽器をされた人には恐ろしさを感じるようなソロでした。あんなソロは野力さんぐらいしか演奏出来ないのではないでしょうか。
 又、岡沢さんのベース・ソロのパートでは、歌いながら演奏とソロをユニゾンでされていて、こちらも岡沢さん以外では感じる事の出来ない素晴らしいソロでした。
4.Affirmation
松木さんがナイロン弦のガットギターに持ち替えて、時にクラシック風に、スパニッシュ風にとバックの演奏や雰囲気を察知しつつ、あくまでもソフトですが、盛り上げていく曲でした。

 ここで1stが終了。


2st


 お待ちかねの高田みち子さんの登場です!

1.Farewell Mr. Old City
 まずは2ndアルバムからのあの曲です。しかし、しっとりと最初からこんなに歌い上げれるものなんですね。リハーサルの時とはまた全然違いました。
2.Doesn't mean much
こちらは新曲でした。命を削るぐらい、心の底から歌い上げる高田さん。そしてそれをサポートする岡沢さんのベース。松木さんが掲示板にも書かれていましたように、岡沢さんの
艶っぽいベースの素晴らしさに長女と互いに顔を見合わせ、「ええな、この曲!」と思わず言ってしまいました。
3.大桟橋と観覧車
 こちらも新曲です。スローなテンポの曲で、どこか懐かしく、ホッとさせてくれる曲でした。この曲にトランペットの日野さんがゲスト演奏されていらっしゃるとの事です。
どんな演奏か、とても楽しみです。
4.青春の残照
 この曲も新曲で、松木さんがステージを降り、高田さんがグランドピアノを弾かれるという弾き語りスタイル。もちろん渡嘉敷さん、岡沢さん、野力さんのサポートはありました。
 この曲は歌もかなりのハイ・トーンで裏声で聴かせる箇所があったり、またドラムやベースがブレイクしてとても難しい曲との事をおっしゃっていましたが、聴いている僕達は
盛り上げる部分で自然に盛り上げて見事な曲で良かったです。
5.雨は優しく
 こちらは1stアルバムの曲で、言わずと知れた高田さんの名曲。僕が初めて高田さんの歌詞や曲のメロディの作り方で唸ってしまった曲で、高田さんという方は、素晴らしいセンスの持ち主だなーっと思ったのもこの曲でした。
6.Tokyo Girls Talk
 この曲はアルバムタイトルになっている曲ですが、アップテンポでとてもノリのいい曲。歌詞の途中に確か「若いツバメに恋をしてー」と歌われていたような?(笑)
渡嘉敷さんのタイトなドラムに岡沢さんの無駄の無い、選ばれたベースラインの絶妙なリズムワークに松木さんの軽快なカッティング、野力さんのストリングス系や効果音がボーカルにまるで呼応するがことき上質なPOPなSONGでした。


 そしてライブが終わりましたが、後ろの壁まで立ち見の方々で一杯の全員でのアンコールの拍手。
少し間をおいて、HIP?の皆さんとフルートを手にした高田さんが登場。
サービス残業という名のアンコールが始まりました(笑)。

 実は、ソニーの相茶さんや高田さんご本人に撮影の許可を頂いていたのに、撮影したのが・・・この写真です(泣)。
ぼやけていて何が何やらわかりません。高田さん、相茶さんすみませんでした!

言い訳になってしまうのですが、この写真を撮るのも実はかなりの勇気が必要だったんです。
立ち上がると高田さんのファンの方々に申し訳ないですし、デジカメの液晶パネルの明かりをつけただけでも、「何をやってんだ、こいつは!」という感じで
両サイドと斜め後ろの方々から睨みつけられましたから(泣)。無断撮影の馬鹿野郎に思われたみたいです。
という事で実際の高田さんやHIP?の皆さんはライブにてご覧になって下さい(笑)。


アンコール

 アンコール1曲目は、これまた大好きなchocolate。CDを再現するかのようなサウンドで、エンディングもばっちりでした。高田さんがMCでバレンタインが近いですが、ご自身のはご自分で買いに行かれるそうです(笑)。きっとファンの方から大量のchocolateが届くのでは?
 2曲目は新曲のLonesome Car-boyという曲でした。この曲は聴いた途端に、2ndアルバムの最後のNew Lifeを思い出しました。まるで続編を聴いているようで、華やかなうちに素敵なライブがあっという間に終わってしまいました。


 高田さんのCDは1作目からあまりの完成度の高さに驚いたのですが、以前聴かせて頂いた高田さんと比べてもバンドの中で歌われる事に関しましても、また色々な歌い方なども聴いていて幅が広がり、説得力もあり、凄いスピードで進化されていらっしゃるなと、素人ながら思いました。
完全に「高田ワールド」を確立されていました。長女が新曲についてはもちろん歌詞もいいし、メロディもいいし、東京だけでライブが聴けないのは勿体ないなー。関西にも是非来て欲しいなーと言っていましたが僕も同感です。

 終了後、松木さんをはじめ、岡沢さん、渡嘉敷さん、野力さんそして高田さんとお疲れの中、少しお話させて頂きましたが、一言、「音楽って理屈抜きにいい!!」それだけしか
言えませんでした。
 今回は岡沢さんとかなりおしゃべりさせて頂いたのですが、僕のような音楽を職業としない人から「いい」と「素直に」言われるのがとても嬉しいとおっしゃっていた事が心に残ります。それはテクニックとか、頭で音楽を聴いているのではなく、「心」で聴いているからだそうです。

 他のバンドと比較する事の出来ない紛れも無いオリジナルバンドのWhat is HIP?
そして自然体の中にも思慮深さと優しさで確実に聴いている人を虜にする高田みち子さん。
さーて、2月20日は絶対に「Tokyo Girls Talk」は一家に一枚は買いですね。こんなに良心的で素晴らしい音楽ってそうそう無いと思います。

 今回のライブでは、松木さんをはじめ、岡沢さん、渡嘉敷さん、野力さんそして高田さん、相茶プロデューサー、相茶さんの奥様、安岡さん、村片さん、市瀬さん、
新宿ピットインのスタッフの皆様、有難うございました!!!


(文・写真:編集長)

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